
#054
Bossam보쌈
ポッサム
煮物・炒め物辛さ 0/5
ゆでた豚肉を、塩漬けの白菜で大根キムチと一緒に包んで食べる料理。
歴史とエピソード
ポッサムの主役であるゆで豚、つまりスユク(水肉)は、古くからある料理です。スユクは「熟肉(スギュク)」とも呼ばれ、朝鮮時代の宗廟の祭礼では、牛や羊、イノシシを熱湯でゆでた肉が供えられました。料理書『是議全書』には、ゆでた豚肉には酢醤油、塩辛の汁、唐辛子粉がよく合うという記録があります。慶尚南道では豚肉をテンジャン(韓国味噌)やにんにく、生姜などと一緒にじっくりゆで、白菜キムチで包んで食べていて、今のポッサムによく似ています。
「ポッサム」は、風呂敷(ポ)で包むようにくるむという意味で、肉のポッサムがはやる前は、この名前の料理といえばまずキムチでした。開城(ケソン)の名物「ポッサムキムチ」は、大根や白菜、果物、海産物などを和えた具を、広い白菜の葉で風呂敷のように包んで漬ける高級キムチです。1924年の新聞記事に宮中のポッサムキムチの作り方が紹介されていて、これが今知られているいちばん古い記録です。一つずつ小さな甕に入れておき、目上の人やお客さまが来たときだけ開けて食卓に出したと言われています。
ゆで豚をキムチで包んで食べる「肉のポッサム」が外食メニューとして大人気になったのは、1980年代後半のことです。ゆで豚に添えたシャキシャキで甘い大根キムチが評判を呼び、1990年代からはチェーン店の形で一気に広まりました。そのため今では、貴重な開城式のポッサムキムチよりも、ポッサム店の大根キムチをポッサムキムチだと思っている人が多いほどです。家庭では、キムジャン(冬に向けたキムチの漬け込み)を終えた日に、漬けたてのキムチと一緒に食べる料理として特に親しまれています。
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